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118 問題文の「於」の上の動詞「奪」が「奪ハレテ」と受身の形になっており、 「於」は、すぐ下の 名詞「公」が「於」の上の動詞「奪」の動作主であるということを示している 。したがって、選 択肢からは受身の用法で「於」が使われているものを選ぶ。 「於」が受身で用いられる場合は、 「動詞+於+名詞」 となる。 「同士(動詞)に置(於)いてか れる名士(名詞)」 だったね。そこで、「於」の上が「苦(にがシ)」=「苦い」と形容詞になって いる②と、「猛(もうナリ・たけシ)」=「猛々しい」と形容動詞(形容詞)となっている③は×。 ②は「良薬は口に苦し(りやうやくはくちににがし)」と読み、「於」は「関係」、③は「苛政は虎 よりも猛なり〔猛し〕(かせいはとらよりもまうなり〔たけし〕)」と読む。③の「於」は「比較」 の用法だ。 残った①④⑤では、 「於」の下の名詞が「於」の上の動詞の動作主になっているものを探す。⑤は「先 んずれば則ち人を制し、後るれば則ち人に制せらる(さきんずればすなはちひとをせいし、おく るればすなはちひとにせいせらる)」と読んで、 「制於人」の部分が、「於」を挟んで、「人」=動 作主、「制」=動詞で「人が制(せいス)」の関係になっている ので、これが正解。

①は「青は藍より出づ(あをはあゐよりいづ)」で×。「於」の下の名詞「藍」は動詞「出」 動作主ではないことを確認しておこう。また より」とあるからといって比較ではないぞ。ここ での「より」「〜から」と言う意味だ。④は「君子は博く文を学ぶ(くんしはひろくぶんをま なぶ)」で、これも「於」の下の名詞文」は「学(まなブ)」の動作主ではないので×となる。

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