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②  聖人の知らないことは、もちろん愚人も知るはずない。 ③  聖人の知らないことでも、愚人が知っている場合がある。 ④  聖人の関知しないことを、逆に は必ず気にしている。 ⑤  聖人の知恵の及ば 所でこそ、愚人の知恵が生きる。 「未必不為愚人所知也」の箇所は重要句形のオンパレードで、再読文字と受身 と仮定と、そして部分否定とが入っている。スゴイね! 書き下してみるとわ かるように、 「未必不為愚人所知也」の部分は、 「未 いま だ必ずしも愚人の知る所と為 な さずんばあらざるなり」 と読み、 否定語「不」の意味を含んだ再読文字「未」との組み合わせの部分否定で、「未ダ必ズシモ〜 ず」 の形だ。「未必」 ≒ 「不必」という関係で、部分否定を表すだ。「不」などの否定語(この場合 は「未」)が先にあったら部分否定! の形になっていることに気がついてほしい。部分否定である「未 必不〜知」を「必ずしも知らないとは限らない」↓「知っている場合がある」と意訳すると、③の「愚 人が知っている場合がある」だけが部分否定の内容をもっていることになり、これが正解だ。一見「必」 の下の「」との組みわせで、「必不」=全部否定ととってしまいそうなので注意しよう。 勝負は部分否定

a a c i c i 問  「聖 人 ノ 所 不 ル 知 ラ 、未 ダ ル 必 ズシモ 不 ンバアラ 為 サ 愚 人 ノ 所 ト 知 ル 也。」 は、どのようなことを言ってい るか。その説明として最も適当なものを、次の①〜⑤のうちから一つ選べ。 ①  聖人の知恵の及んでいる所には、愚人の知恵が反映されている。

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