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2 ⑤  まちに鼠がいるのは当然ではなか。 さて、問題になっている「城中安得有此獣」は、 「安(いづクンゾ)」 を使っ た疑問、あるいは反語だ。選択肢を見てみると、「安」を「安全」として いる①と②はまず問題外で×(「安全」と取ると、疑問ないし反語の要素がなくなってしまうので文が 成り立たない)。⑤は疑問でも反語でもない訳なので×。 残った③は反語、④は疑問の訳 になっている。 疑問か反語かは、本文の文脈から判断することになる。「どうして虎がいるのだろうか」なら疑問、 「虎 がいるはずがない」なら反語、ということだが、ここでは「 城 じやう 中 ちゆう 」が「まち(の中)」とわかれば正 解は③に絞れる。疑問か反語かの判断は前後の文脈からの判断が大切だ。ただ、まずは「安」の用法 からして疑問か反語かの二択であることをわかることが重要だ。書き下し文は「 城 じやう 中 ちゆう 安 いづ くんぞ此 こ の 獣 けもの 有 あ るを得 え んや」となる。疑問詞「安」の用法に慣れておくことは、センター試験攻略の鍵を握るも のだぞ。 文末の「ン(や)」の有無で疑問か反語かと判断するのが基本だが、文意をつかんで判断するものも 頻出するので、「反語 ≒ 否定」という公式をしっかり頭に入れておこう。 疑問と反語は文脈判断 疑問・反語( ) ①  まちに虎がいて安全といえるのだろうか。 ②  とりでは安全なので鼠が多のだろうか。 ③  まちに虎がいるはずがないではないか。 ④  とりでにどうして虎がいるのだろうか。

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