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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「使」以下は使役形「使AB(AヲシテBしム)」の形で、Aにあたるのは「人」、Bにあたるのは「仰」で、「人々 に敬わせる」の意になる。「何ヲカ〜」は「どうして〜」の意味の疑問詞で、ここでは文末が「ンや」となっているの で反語で解釈する。ンン〜ン ♡ …もう言わなくても反語とわかるな! まとめると「どうして人々に敬わせることが できようか、誰も敬わせることはできない」という文意になる。この後半部分だけで見ると、②の文末「敬わないは ずはないであろう」だけが「敬うずだ」という内容になっているの×。 解答 ① 苟 いやし くも自 みづか ら奉 ほう 養 よう するを以 もつ て意 い と為 な さば、天 てん 下 か の人 ひと をして何 なに をか仰 あふ がしめんや。 もし私が我が身を養うことばかり考えたならば、天下の人々は誰をも敬わないであろう。 解答・解説

書 訳 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 書 解答・解説 「不可(べカラず)」は「ベッカラ漬けの禁止は不可能」と覚えたように、禁止と不可能の二つの意味があるがこ こでは不可能「〜できない」の意味を表す。「不可得」はここでは文脈上仮定条件なので、「得べからずんば」と仮定 の形になっている③が正解。「ずんば」は「〜ならば」と順接仮定条件で訳すので「不可得」を直訳すると、「得るこ とができいならば」となる 解答 ③ 能 よ く小 せう 大 だい の生 せい 民 みん に及 およ ぼす者 もの は、固 もと より惟 た だ相 しやう のみ然 しか りと為 な す。既 すで に得 う べからずんば、夫 そ れ能 よ く人 ひと を救 すく ふの心 こころ を行 おこな ふ者 もの は、良 りやう 医 い に如 し くは莫 な し。

「苟〜」は順接仮定条件「もし〜ならば」の意。ゴロはかわいい「いやしいクモ、もしもし」だったね。「わずかでも〜」 という意味はないので、③と④は×。また②の「としても」は逆接仮定条件なので×。これだけでも正解は①となるが、 あといくつかポイントを見てみよう。

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