極める漢文1

15 〈書き下し文〉 〈現代語訳〉 銅雀台の跡は崩れて何も残っていない (それなのに)建物の瓦を用いて作ったと称する硯が、なぜこんなにも出回っているものか 文士はたいてい珍奇なものを好む性癖がある 内心では嘘だと分かっていても、とりあえずは自分の心をごまかして硯を珍重するのである 第 講  紀昀『閲微草堂筆記』 書き下し文・口語訳 銅 どう 雀 じやく 台 だい の址 あと 頽 くづ れて遺 のこ す無 な し 何 なん ぞ乃 すなは ち剰 じよう 瓦 が の多 おほ きこと斯 か くのごとくならん 文 ぶん 士 し 例 おほむね 奇 き を好 この むの癖 へき 有 あ り   心 こころ に其 そ の妄 まう なるを知 し るも姑 しばら く自 みづか ら欺 あざむ く

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