みんゴロ極める古文1
制限時間 解答編 126 ページ 30 次の文章を読み、後の問に答えなさい。 御女、村上の御時の宣耀殿の女御、かたちをかしげにうつくしう おはし けり。内へ まゐ り 給ふ とて、 御車に たてまつり たまひければ、わが御身は乗り給ひけれど、 御ぐし のすそは母屋の柱のもとにぞ おはし ける。ひとすぢをみちのくにがみにおきたるに、いかにもすきみえずとぞ、 申しつたへためる。御めのし りすこしさがり給へるが、 いとどらうたくおはするを、みかどいとかしこく時めかさせ給ひて、かく おほ せられけるとか、 生きての世死にてののちの後の世も はねをかはせる鳥となりなむ 御かへし、女御、 あきになることはだもかはらずは われもかはせるえだとなりなむ 古今 うかべ 給へりときかせ給ひて、みかど、こころみに 本 をかくして、女御にはみせさせ給はで、「やま と歌は」とあるをはじめにて、まづの句のことばをおほせられつつ、とはせ給ひけるに、いひたがへ給ふ こと、詞にても歌にてもなか り。 かかることなむと、父おとどはきき給ひて、 御装束して 、手洗ひな ど して、所々に誦経などし、念じいりてぞおはしける。 『大鏡』 分 a b c d A ア イ 甲 ウ X Y エ B C e オ 第 8 講
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