新・ゴロゴ漢文問題集 基礎・必修編 v1.01

書き下し文 × 第29講 漢詩1 銅雀台の跡は崩れて何も残っていない (それなのに)建物の瓦を用いて作ったと称する 硯 すずり が、な ぜこんなにも出回っているものか 文士はたいてい珍奇なものを好む性癖がある 内心では嘘だと分かっていても、とりあえずは自分の心を ごまかして硯を珍重するのである 銅 どう 雀 じやく 台 だい の址 あと 頽 くづ れて遺 のこ す無 な し 何 なん ぞ乃 すなは ち剰 じよう 瓦 が の多 おほ きこと斯 か くのごとく ならん 文 ぶん 士 し 例 おほむね 奇 き を好 この むの癖 へき 有 あ り 心 こころ に其 そ の妄 まう なるを知 し るも姑 しばら く自 みづか ら欺 あざむ く ⅱ 現代語訳 × ×

1 2 3 4 5         

× とりあえず自分の心をごまかすのである。 そのうちに自然と愛着がわいてくる やがて自分も他人をだますのである。 時とともに然と執着心がなくなるのである。 ともかく自分趣味を楽しむのである。 自「みづから」 漢詩中に「他人」 は出てこない

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