語彙・テーマ
4 「抽象」の関係や、重要語 で解説した「特殊」と「普遍」の関係に通じることに気づきませんか? 「具体」的な 文学作品を「抽象」化し、取り出した共通の要素が、文学の「本質」です。 そして、その「本質」によって、古今 東西のあらゆる文学を「普遍」的に説明することができます。 それぞれの語はバラバラに存在するのではなく、対義語のように関連し合ってい そして、そのような つな がりに注目すると、語やが文章という一つのまとまりのある全体として見えてきま そうしたことを意識して 現代文の学習を進めてください。
1 筆者は、それは「食物似ている」と言います。地域や時代 食べる物は異なりますが、「栄養として吸 収され骨肉となる」という点では同じですね。つまり、食物が私たちの身体作るように、文学は精神の糧」と なるのです。 ところで、このように例文の内容を理解すると、「現象」と「本質」の関係は、重要語 で解説した「具体」と
解説 古今東西にさまざまな文学作品があります。国によって、時代によって、言語も表現も異なります。しかし、感 動的な話で心が浄化されたり、主人公の成長していく姿に自分を重ね合わせたりと、「これこそが文学である」と 指摘できる要素はあるでしょう。 「現象」としての文学作品はさまざまでも、文学の「本質」は一つ なのです。
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