極める古文1 基礎・必修編

第3講  『源氏物語玉の小櫛』

5 問九 出典解説で詳しく触れるが、『源氏物語玉の小櫛』の著者は、国学者である5の本居宣長。この 『源氏物語玉の小櫛』では、『源氏物語』の本質を「もののあはれ」にあると論じており、この評価が後 に与えた影響は大きい。 問十 傍線部甲の「この物語」が『源氏物語』であることは問一から明らかなので傍線部乙の「これ より先なる古物語」というのは『源氏物語』より成立の古いものを指している。 選択肢の中では1の 『竹取物語』 が最も古く、 『源氏物語』の中で「物語の祖(おや)」と呼ばれてい るように、日本最古の物語 といってもいいものだ。 他の選択肢の作品を見ていくと、『平家物語』は鎌倉時代に した「軍記物語」、『栄花物語』は平 安時代に成立した「歴史物語」で、作者は中宮彰子に仕えた女房の赤染衛門(あかぞめえもん)、『雨月 物語』は江戸時代に上田秋成によって書かれた「読本」。 解答 解答 1

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