極める古文1 基礎・必修編

第4講  『古本説話集』

・ P OINT ①「内裏」は「だいり」あるいは「うち」と読む。ここでは二文字という指定があるので「うち」が正解。 ②「上達部」は「かんだちめ」あるいは「かんだちべ」と読む。貴族の中でも最高のランクに位置す る人たちで、摂政・関白・太政大臣・左右大臣レベルの人々で、基本的に三位(さんみ)以上の貴族だ が、参議だけは四位でもこの中に入る。 ③「殿上人」は「てんじょうびと」と読む。 「て」を「で」と濁らせないこと 。「殿上人」は、「上達 部」に次ぐランクの貴族で、四位 五位および六位の蔵人(くろうど)。別名を「雲の上人(うえびと)」 「上人(うえびと)」「上の男(おのこ)」「雲客(うんかく)」という。なお、清涼殿の殿上の間に昇殿で きない六位以下の官人のことを「地下(じげ)」という。 平安貴族の呼び方 ○一の人 =摂政・関白、太政大臣 ○上達 部(かんだち め・ かんだちべ) =一位~三位、四位の参議 ※ 公 卿(くぎょう)、月 卿(げっけい) とも言う。 ○殿上 人(てんじょうびと) =四位、五位、六位の蔵人(くろうど) ※ 雲の上 人(うえびと)、上 人(うえびと)、上の 男(おのこ)、雲 客(うんかく) とも言う。 ○地 下(じげ) =清涼殿の殿上の間に昇殿できない六位以下の官人 解答 ①うち ②かんだちめ(かんだちべ) ③てんじょうびと

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