極める古文1 基礎・必修編

問四 ア「さりとも」 傍線部アの直前の「はかばかしきどももえ詠み出でぬに」=「たいした歌を詠み出すことができないが」 がわかるかどうかがポイント。他の歌詠みたちがたいした歌を詠めないのに対して 「さりとも」=「そ うはいっても」この四条大納言(=藤原 公 きんとう 任 )は別格だから、すぐれた歌を詠んできただろう、とみん なが期待している場面。正解は1。 古文で「四条大納言(=藤原公任)」と出てきたら、歌の名手であり、博学多才で有名な人物だと判断 せよ! 藤原公任は、漢詩・和歌・管弦(=音楽)の三つの才能に長けていたという 「 三 さんしゅう 舟 の才」 のエピソー 解答 a=1 b=3 c=6 d=5

― 以上を踏まえて問題を見ていこう。 aは「歌よみども」という体言に付いていて、「に」を「に」としか訳さないところから1の格助詞。 bは「にもあらず」と下に係助詞「も」があり、さらに下に「あり」があるので、完璧にパターン通 り、3の断定の助動詞「なり」の連用形とわかる。 cは「まめやかに」と全体的にとらえる。「 かに」というパターン通り、6の形容動詞の活用語尾。 dはひっかけ問題で、副助詞「だ」の一部正解は5の助詞の一部。

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