極める古文1 基礎・必修編

第5講  『更級日記』

4 1 3 動詞「ず」の連体形ではないので、打消の訳になっている が×で、正解は 「気恥ずかしい思いになっ てしまう」。  「ぬべし」の「ぬ」は完了の助動詞「ぬ」の終止形。ただし、完了の意味はなくなり、強意になっており、 下の「べし」の意味を強めている。 助動詞「ぬ」が強意になるのは下に推量の助動詞を伴う場合で、「つべし」「ぬらむ」「ぬべし」「なま し」「なむ」などの形がある。 問二 C「おとなしくしづやかなるけはひにて」は「おとなし」の意味がポイント。 おとなし い子は 大人びている おとなし=大人びている 古語の「おとなし」には現代語の「おとなしい」の意なく、「大人し」と漢字をあてるように「大 人びている。思慮分別がある」の意なので、正解は 「分別がありおだやかな様子」。 D「うちつけのけさうびて」には重要古語が二つ入ってい。 打ち付け た顔面 突然 死 うちつけ(なり)=突然である け っ そう 変えて 恋い慕う けさう=恋い慕うこと  「うちつけ」は突然なさまを表しており、これだけでも正解は とわかる。 解答 A= B= F= G= H= 3 4 3 1 4 3

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