極める古文1 基礎・必修編

3 作者は恥ずかしさから奥に引っ込みたかったのだが、傍線部Eの直前に「世の中のあはれなることど もなど、こまやかに言ひ出でて」とあるように、源資通の話の内容が非常にしみじみとした情趣がある ものだったがゆえに、「さすがに」=「そうはいってもやはりと思い返して、引っ込むことをやめた のである。傍線部Eの「節々」というのは源資通の話のふしぶしであり、その話に魅力を感じたから「き びしう引き入りがたい」=「黙って奥に引っ込むわけにはいかない」というこになったので、正解は 。 問四 傍線部①「いま一人」というのは、作者と一緒に話をしていた同僚の女房と考えられる。突然やっ てきた源資通と会話しているのも作者とその同僚の女房なので、 「われも人も」とあるカの「人」が①の「い ま一人」と同じ人物。 傍線部②の「いま一人」は、源資通にとって「まだ知らぬ人」にあたる人物であり、それは今まで宮 解答 解答 C= D= 3

4 3  「けさう」は 「懸想」 と漢字で書き、「けさうす」=「思いをかける」、「けさうぶみ」=「恋文」など の形で使われる。「けさうぶ」は本来「恋しているように振る舞う」ことだが、ここでは世間一般の男 の浮気なさまとして「好色めいた態度」と訳してある。 問三 傍線部Eの頭の「さすがに」という副詞は、「そうはいってもやはり」と訳す。 さすがに 忍者 とはいってもやはり さすがに=そうはいってもやはり

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