極める古文1 基礎・必修編

第6講  『平家物語』

問一 傍線部A「世にあらん者」は、そのあとにある「世になき者」と対義語の関係になっている。 滝口の父が息子の結婚相手として考えていたのは、 「出仕なんどをも心やすうせさせん」とあるように、 宮中への出仕が容易になるような高いレベルの相手だったのに、現実には息子の滝口は「世になき者」 =「とるに足らない者」を好きになってしまったとう関係をつかむ。ここでの「世にあらん者」とい うのは世間的な地位や名声のある者」という意味。 文中に対句的な関係がある場合、それをヒントにして解く! 「世にあらん者」のむこになして ≒ 「世間的な地位や名声のある者」の婿にして ⇔ 「世になき者」を思ひそめて ≒ 「とるに足らない者」を好きになってしまって 問二 傍線部B「様をさへかへ」は「出家すること」を意味しているが、「出家すること」を表す語句 は古典常識として非常に重要なのでまとめておこう。 解答 世間的な地位や名声のある者(世間で評判のある者) 解答 出家すること

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