極める古文1 基礎・必修編

第7講  『源氏物語』

問二 空欄A は会話の後に、「とひとりごち給ふを(=と独り言をおっしゃると)」と 尊敬語が使われて いる点を見落とさないこと 。選択肢の中では3の「源氏」以外には文中で尊敬語は使われていないので、 源氏が話し手とわかる。 空欄B は直前に「御随身つい居て」とあり、 「て」を挟んで主語は変わらないパターン なので、素直 に2「随身」が正解。 空欄C はAと同じく会話の後に「宣(のたま)へば」と 尊敬語がある ので、3の「源氏」が正解。敬 語の知識は完璧にしておこう 空欄D は人物関係を的確に捉えよう。ここは、遣戸口に出てきた童が随身に対して、「白い扇の上に 夕顔を置いて主人に献上してください」と言ってるシーンなので、正解は4「童」。その後その随 人が惟光に取り次がせて源氏に夕顔を差し上げさせることになる。 空欄E は門を開けて出て来た「惟光」が、かしこまって申しセリフなので、正解は1「惟光」。 解答 ア=めのと イ=たけたか ウ=やりどぐち 解答 A=3 B=2 C=3 D=4 E=1

り身長のこと。外から家の中を見て、むやみに身長が高い人がいるなぁ、と感じている箇所。正解は「た けたか(き)」。「長」を「おさ」と読む場合は、多数の上に立って統率する人、という意味になる。 ウの「遣戸口」は、 「遣戸」=「やりど」 で出題されることのほうが多い。「遣戸」は引き戸のことで、 その出入り口のことを「遣戸口」=「やりどぐち」と言う。

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