極める古文1 基礎・必修編

P OINT

2 この形が「地の文(会話文でないところ)」に使われると、主語は帝レベルの高貴な人であるこ とがわかる。ただしこの場合でも、「使役+尊敬=「~させなさる」になる場合があるので注意 が必要だ。その見分けは文脈判断になる。 一方、下に尊敬語が付かず、単独で「す」「さす」「しむ」が使われる場合は、必ず「使役」になる。 ここでは「召させて」となっていて、下に給ふ」が付いていない。 単独で「せ」が使われている形 なので正解は、2「使役」。「召す」は尊敬語だが、「せ」は使役で使われており、「呼び出させなさって」 と訳す。 解答 (黄なる生絹の、単袴、長く着なしたる)童の、をかしげなる 解答 カットして「童の、をかしげなる」でも正解とする。 問六 助動詞の「す」「さす」「しむ」には二つの意味がある。 1 使役=~させる。 2 尊敬=~なさる。お~になる。 2の「尊敬」になる場合は、次のような二重尊敬(最高敬語)の形である場合が多い。  「せ給ふ」「させ給ふ」「しめ給ふ」=~なさる。お~になる。

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