極める古文1 基礎・必修編

第8講  『大鏡』

4 1  「かかること」と聞いた父親の大臣は、正装したうえ手を洗い清め、娘の女御が古今集のテストに成 功することを祈ってあちこちのお寺に読経を依頼し、みずからも一心にお祈りをしたとあるので、「か かること」自体にはまだ「テストに成功した」という内容が含まれていないと判断できる。つまり、こ こで女御の父親である大臣が聞いたのは「帝が女御に古今集のテストをすること」なの、正解は4。 1は「成功すること」が×。2は内容的にも逆で×。3のように女御に解釈をさせたわけではない。 5は指示語の内容としてまったく違うので×。 問九 漢詩『 長 ちょうごんか 恨歌 』は中国・唐の時代、 白 はくきょい 居易 ( 白 はくらくてん 楽天 )によって作られた長編詩(七言古詩)で、 古来多くの日本人に愛されてきた。八世紀の唐の 玄 げんそう 宗 皇帝とその愛人 楊 ようきひ 貴妃 の悲劇的な恋物語。  『枕草子』や『源氏物語』など平安時代以降の日本文学にも多大な影響を与えた。解答としては、「白 居易」または、 字 あざな が「楽天」だったところから「白楽天」でも正解。 問十 出典解説でくわしく触れるが、最初の歴史物語である1『 栄 えいが 花 物語』が正解。 解答 解答 解答 白居易(白楽天)

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