極める古文1 基礎・必修編

第1講  『宇治拾遺物語』

・ ・ P OINT この「終止形接続の助動詞」で注意すべき点が一つある。終止形はたいてい「ウ段」だが、唯一終止 形がイ段である ラ変動詞には連体形に付く という点だ。たとえば、「あり」+「らむ」の場合、「ありら む」ではなく、 「あるらむ」 となる。同様に、 ラ変型の活用をする形容詞(カリ活用)や形容動詞も、 「美 しかるらむ」「静かなるらむ」 と、連体形が接続することを同時にここで覚えておこう。 dは難しい。まず、「打(ちゃう)ぜん」の「ん(=む)」が何形に接続するかだが、助動詞の「ん」 は今まで見てきた「連用形接続」でも「終止形接続」でもない。未然形接続だ 未然形接続の助動詞 る 、 らる 、 す 、 さす 、 しむ ら ズ ラ。 ジ ム の ムズ い マシ ーンで まほ死 んだ。 る・らる(受身・尊敬 可能 自発) す・さす・しむ(使役・尊敬) ず(打消) 未然 形 + じ(打消推量 む(ん)(推量) むず(んず まし(推定) まほし(希望)

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