極める古文1 基礎・必修編

第1講  『宇治拾遺物語』

問三 格助詞「の」は、選択肢にもあるように五つの用法がある。中でも 入試でポイントになるのは「主 格」と「同格」だ 。古文では「の」が問われたらまず主格と判断し、「が」と訳す習慣をつけてほしい。 現代語で主格を表す「が」にあたるのは、古文では「の」であることが多いので、古文読解の基本とし ては、「の」ときたら「が」、と置き換えて読むことが大切だ。 格助詞「の」の用法。 格助詞「の」が問われたら、まず主格と判断し、「が」と訳す。ただし、「が」訳せない場合は他 の用法を検討する。特に「同格」の用法に注意する。  「の」には、現代語と同じ「連体修飾格(=の)」や「体言の代用(=のもの・のこと)」、さらには和 歌にしか用いられないが「連用修飾格(=のように)」もある。 ただ、まずは主格と同格のマスターに絞っ て勉強してほし。同格については、講を改めて詳しく説明する。 さ、二重傍線部Yは「人の」の「の」なので、明らかに主語に付いた主格の「の」だと判定できる。 もちろん口語訳をしていって、主語に対応する述語部分を探、対応関係を確認することを忘れないよ うにしよう。 問四 さっそく敬意の主体と対象の解法のポイントをまとめてみよう。 解答 2

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