極める古文1 基礎・必修編

― ロの「ことつくべきことなし」は文脈判断の問題だ。直前の「何事につけてか、これを許さんと思ふに」 がヒント。何事かにかこつけてこれ(=郡司)を許そうと思っが、『ことつくべきことなし』」とい う流れをつかむと、「許す口実がない」という意味だと判断できる。そこで正解は2の「口実にするよ うなことがない」。  「ことつく」は「言付く」と漢字をあて、「口実にする。かこつける」の意味。「ことづく」とも言う。 「ず」を付けると「ことつけず なり、「 エず」の形から下二段活用動詞とわかる。  「ことには、1「事」、2「言」、3「異」の字が当たる。特に「言葉」 「うわさ」 「和歌」の意味をもつ「言」 と、「異なる「別の・他の」という意味をもつ「異」と漢字を当てものが大切!

P OINT ここでは、4「だらしなかったので」が正解。ついでに「已然形+ば」を確認しておこう。ここでは 次の1の「原因・理由」=「~たので」になっている。 「已然形+ば」=順接確定条件 1 ~たので。(原因・理由) 2 ~たところ。~すると。(単純接続) 3 ~といつも。(恒常条件)

22

Made with FlippingBook HTML5