極める古文1 基礎・必修編

― 問七  「同じくは」を品詞分解すると、形容詞「同じ」の連用形+係助詞「は」になる。この場合、「仮 定条件」を表すのがポイントだ。同様のものに「ずは」=「もし~ないならば」があるので、あわせて まとめておこう。時代によって次のように変化していく。 形容詞の連用形「 (し)く」に係助詞「は」が付くと仮定条件を表す。 (例) 同じくは(中古)→同じくんば(中世)→同じくば(近世)=「もし、同じならば」 打消の助動詞「ず」に係助詞「は」が付いたもの。 (例) ずは(中古)→ずんば(中世)→ずば(近世)=「もし~ないならば」 通常仮定条件を表すのは「未然形+ば」だが、係助詞「は」に形容詞や「ず」の連用形が付いて仮定 条件を表す形も入試では頻出する。 今回は文脈的には、 「どうせ延期するのだったら」という意なので、訳としては「どうせ同じことなら」 くらいで訳すとうまくいく。「同じだったら」でもOK。 問八 『方丈記』と『徒然草』に共通しているキーワードは「無常」 。中世のキーワードが問われて「無 常」が答えになることがあるので覚えておこう。 ここでの「無常」は文脈的にみて「死」のこと。問六がわかれば解ける問題なので、いわゆる連動問 題だ。漢字一字というのも大きなヒントなっている 解答 (どうせ)同じことなら 解答 死

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