極める古文2 センター試験編

のもの参れよ。ふし給ひて みは、いとど御 心地も悪しかんなるものを」など言ふ。あや しきまかなひを見も入れずうちふしたるを、 「舟の酔ひは、浜づらを歩くなむ、いととく

見れば、 お 渚に立てる松ど まなど、えもいはず へ。種しあれば、かか る松はありけるものを」な し頭もたげたり。朝日影のは でたる、苫のひまひまもはしたなき に、寝くたれ髪のいたう乱れたるを掻き つつ、恥づかしげにまぎらはしゐたるまみの いとをかしげなるを、 「今よりはかくて心の どかに見るべし」 と思ふもうれしきものから 「あとより漕ぎ来る舟は追ひ来る人にや」と、 なほ胸つぶらはしくおぼゆ。 からうじてなにが の浦に寄せぬ。 舟人 「朝

では、あれこれと考え続けることなどが多い だが、お互いに 気を紛らわせるようにして貝などを拾う。 荒磯の…=荒磯の波に揺れて漂ううつせ貝も二枚ともそ

頭を持ち上 屋の隙間隙間も 髪がひどく乱れてい らわしている目元がとて らはこう てゆっくりと見ら のの、 「後ろから漕いで来る舟は であろうか」と、 やはり心配で胸がつ やっとのことで何と いう浦に舟を寄せ 召し上がりなさい。寝てばかりいらっしゃっ 気分も悪いでしょうから」などと言 。 きもしないで横になって るのを くと、たいそう早く醒めるそ だから」と言って、 せきたてて舟を降りた。次第に気持ちが落ち着いてきたので、 人目につかない松の陰に座って、これまで ことや、月日 隔 てられて

女に会うのが

待ち遠しかったことなどを語る。心の中

女は 粗末な食事に見向 男は 「船酔いは、浜辺を歩

男が 、

男は 「これか

女は 寝起きの

女を 無理に

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