極める古文3 中堅~上位大突破編
ば、な思ひ その人の御子 だ孫のかしづくべき れば、人に見せず、限 るほどに、にはかに亡せぬ 細くて、ただ京の出立をすれど 仲あしかりける国の人多くなどして かうざまに怖ぢはばかりて、我にもあら を過ぐすに、この君ねびとと ひたまふまま に、母君よりもまさりて清らに、父大臣の筋 さへ加はればにや、品高くうつくしげなり。 心ばせおほどかにあらまほしうものしたま
ふ。聞き継いつつ、好いたる田舎人ども、心 かけ、消息がる、いと多 り。ゆゆしくめざ ましくおぼゆれば、誰も誰も聞き入れず。
せず、ただ と、わざと言いつく う大切に養育し申し上げ しようとしたけれど、この少弐と かったことなどが原因で、ああだこう ている気もしないで年を過ごすうちに、こ につれ、 母君(= の血筋までも加わったからであろうか、上品でかわ 風情である。気立てものんびりと理想的でいらっしゃる ら次へ聞き伝えては 寄せて、愛の手紙を出したがる者が、たいそう多かった。 者たちは 入れなかった。 ので、
姫君のこと
残された者たちは
縁起でもなく
だれそれの 孫 で 、大切に養育し
夕顔 )よりももっと美しく、 父大臣(=
姫君に
心外に思われたので、誰の求婚も受け
しみじみと心細く、ひたすら
心ひかれる田舎の人たちも思いを
少弐が
亡くなった
内大臣
家の
人だ
)
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