みんゴロ古文読解
『 枕 草 子 も言う。 一条天皇の 中 ちゅう 宮 ぐう 定 てい 子 し に仕え、紫式部と並び称された 才女であったが、政権が藤原道長︱ 中 ちゅう 宮 ぐう 彰 しょう 子 し に移る は左遷、 隆 たか 家 いえ は流罪)、清少納言も中宮定子没後は不 遇であったと言われている(いつの世も負け組はツラ イね)。 清少納言の随筆『枕草子』の全体構成と詳しい内容 については 『枕草子・徒然草を3日で極める』 (『源氏 物語を3日で極める』購入特典・付属電子ブック) に 女房たち程度。そこで、ざっとでいいので清少納言を めぐる人間関係を把握しておくこが、入試得点力 をアップする最短の道ともいえる。 まくらの そう 清 せい 少 納 言 しょう な ごん 。父は清 きよ 原 はらの 元 もと 輔 すけ なので、清 きよ 原 はらの 元 もと 輔 すけの 女 むすめ と ただ『枕草子』の登場人物というのは、実は数が限 られており、仕えた「中宮定子」を中心に、その夫で ある一条天皇や 上 かん 達 だち 部 め 、 殿 てん 上 じょう 人 びと 、そしてまわりの し 』は平安時代中期に成立した随筆
は につれ、中宮定子側は落 らく 魄 はく していき(定子の兄、伊 これ 周 ちか 譲るとして、今回取り上げた箇所は『枕草子』の典型 的な文章のひとつで、清少納言が自分の価値観で物事
09 ゴロゴプレミアム講義 で、作者
をスパッと論じている箇所。 『枕草子』はよく 「『をかし』の文学」 と呼ばれる。「を かし」というの「知的に興趣がある」ことを言うが、 清少納言は身の回りの出来事や風物について、当時の 女性らしい視点で書き記している。また宮中の見聞記 の段で何人か登場人物がいる場合には、古文特有の「主 語の省略」が起きるので、非常に読みづらく、受験生 泣かせになる。
第一部
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