新・ゴロゴ漢文問題集 基礎・必修編 v1.01

第30講 漢詩2

に背 そむ きて飛 と ぶ。 飢 う ゑに乗 じよう じて搏 はく 撃 げき するを縦 ゆる し、未 いま だ飽 あ ▪ 為A所B 受身形で「AのBするところとなる」と訓む。「AにBされる」の意。 かざるとき 須 すべから く縶 ち 維 ふゐ すべし。 所 ゆ 以 ゑ に爪 さう 翅 し の功 いさを あるも、人 ひと 坐 ざ して之 これ を 収 をさ 聖む。 せい 明 めい の英 えい 雄 ゆう を馭 ぎよ する、其 そ の術 じゆつ も亦 また 斯 か く のごとし。 鄙 ひ 語 ご 棄 す つべからず、吾 われ 諸 これ を猟 れふ 師 し に聞 き け り。

重要語句

座ったままにしてそれを利用することができるのである。 聖人君子が英雄を意のまま操る、その方法もまた同じよ うなものである。 卑俗な話だといって無視してはならない、私は鷹狩りの話 を猟師から聞いたのである。

空腹時を利用して獲物に襲いかかることを許し、まだ満腹 にはなっていない頃合いを見計らってつなぎ止めなければな らない。 そういうわけで鷹には爪や翼という道具 があるが、人は

空腹になると力が出ないし、満腹になると人間の指示に背 いて飛んでいってしまう。

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