新・ゴロゴ漢文問題集共通テスト編 オンライン限定コンテンツ版
さえて補っていこう。 まず、傍線部の直前には「銭始瞢然」とある。なぜ銭は 」としたのか。銭のそばを 通りすぎた試験官が告げたからだ(納巻者過其旁、乃告之)。銭に何を告げたのかは書かれていないが、 文脈から十分に推測できるだろう。問3で見たとおり爆睡する銭を他の受験生は起こしてくれなかっ た。試験官が告げのは試験時間であったと考えられる。そして、もう時間がないことを知っ、銭は 「瞢然」としたのである。 このように前の部分を捉えれば、傍線部の「無及」とは、答案を完成させる時間がないということだ と解釈できる( 「及ぶ」は「到達する」 の意)。そこで、銭は大慌てで (卒爾)お題(天柱賦) を試験官にたず ね、長編の「賦」は無理なので、七言絶句を作ったのである。 瞢然」としていたのだから、他の受験生のそのような仕打ちにも気づいてい には書かれていない。また、大 「いそいで題を尋ね」がいま見た前後の状況に合致する。また 「強引に」も「卒爾」 の意に合わない。 「瞢然(=ぼんやり)
1 以上の内容を踏まえて、選択肢を吟味しよう。 「あきれた」が誤り。「 慌て(卒爾)だったので 「落ち着いて」は誤り。 「ようやく気づいた」も「瞢然」の解釈とし妥当である。 「解答用紙を取り戻すことはできない」が誤り。試験官は問題用紙を回収したわけではない。 「後悔してもはじまらない」が「無及」 の解釈として不適当。また、 2 ないはずである。 「自分以上の実力者はいない」という自信が銭にあったのか、本文 「試験が終了間近」「もう時間がない」 3 4 5
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