新・ゴロゴ漢文問題集共通テスト編 オンライン限定コンテンツ版
及 およ ぶ無 な し。卒 そつ 爾 ぢ として題 だい を問 と ひ、七 しち 言 ごん
を疾 にく み、肯 あ へて之 これ を呼 よ びて醒 さ めしめず。
ぎ竟 つひ に大 たい 酔 すゐ し、号 がう に入 い るに輒 すなは ち酣 かん 睡 すい す。 試 し を同 おな じくする者 もの 其 そ の試 し 毎 ごと に首 しゆ に居 ゐ る
納 なふ 巻 くわん の者 もの 其 そ の旁 かたは らを過 す ぐる有 あ りて、乃 すなは
絶 ぜつ 句 く 一 いつ 首 しゆ を書 しよ す。詩 し に云 い ふ、
ち之 これ に告 つ ぐ。銭 せん 始 はじ め瞢 ぼう 然 ぜん たるも、已 すで に
ず 冠 くわん 軍 ぐん たり。 一 いつ 歳 さい 題 だい は 天 てん 柱 ちゆう の 賦 ふ たり。
吾 わ が 郷 きやう の 銭 せん 明 めい 経 けい 詩 し 賦 ふ を 善 よ くす。 毎 まい 歳 さい 督 とく 学 がく の科 くわ 歳 さい に古 こ 詩 し を試 こころ みるに、銭 せん は必 かなら
銭 せん 場 ぢやう に入 い る時 とき 、酒 さけ を飲 の むこと多 おほ きに過 す
書き下し文 現代語訳
我 われ 揚 やう 子 す 江 かう 頭 とう に来 き たりて望 のぞ めば
一 いつ 片 ぺん の白 はく 雲 うん 数 すう 点 てん の山 やま
安 いづく んぞ身 み を天 てん 柱 ちゆう の 頂 いただき に置 お き
倒 さかしま に日 じつ 月 げつ の
人 じん 間 かん を走 はし るを看 み るを得 え ん
七言絶句一首を書いた。その詩はこう言う、 私が揚子江のほとりに来て遠くを眺めると、 ひとひらの白い雲といくつかの山があるばかりである。 どうにかして我が身を天柱の先に置いて、 (いつも見ている風景とは)さかさまに、太陽や月が人の 世界の間をかけめぐっている様子を見てみた いものである。
そばを通りすぎて、そうして間もなく試験終了の時間である ことを告げた。銭ははじめぼんやりとしていたが、すでに賦 を作るほどの時間はなかった。そこで、急いで題目をたずね、
を受けている者たちは、試験のたびに銭が首席であることを 憎んで、声をかけて起こそうとはしなかった。試験官が銭の
試験場に入る時、酒を飲み過ぎていて、ついに大いに酔っ払 い、試験室に入るやいなやぐっすり寝てしまった。同じ試験
私と同郷の銭明経は詩賦を作ることを得意とした。毎年、 試験の責任者が科試と歳試で古詩を作らせると、銭は必ず成 績最上位となった。ある年、題目は天柱の賦であった。銭は
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