新・ゴロゴ漢文問題集共通テスト編 オンライン限定コンテンツ版
第 6 講 周煇『清波雑志』
5 2 3 前の人が名声の多くを獲得したとしても、後の人が名声を受け継ぐことはできない。 問3 解釈問題 本問では、「だれが」と 「なにを」が具体的に問われている。まず、「だれが」 、つまり、傍線部Cの主 語はもちろん「士人」だが、それがだれのことを指すのかを考えよう。「士人」 とは、官位を受けた者・ 学芸に秀でた者のこと。この語義を知っていれば、「家庭教師」を指すことはすぐに分かるが、知らな くても、文脈から十分に推定できる。 傍線部は、鉅公の言葉を受けたもの。子の学業が振るわないため(業不進)、家庭教師が辞めようと 思っている(欲退)ことを察した (覚之)鉅公は、酒席を設けて話をした。それを受けて「士人」 は「解悟」 したというのであるから、文脈的にも「士人」は家庭教師であることは明らかであ よって、「鉅公 を主語とする ・ は消去できて、「家庭教師」を主語とする ・ ・ が残る。 5 1
4 次に、「なにを」悟ったのか。これは、鉅公の言葉を踏まえて考える必要がある。鉅公は、昔から名 家の跡取りはたいてい振るわないという事例を引き合いに出し(引自昔名流後嗣類不振)、問2 ・Bで見 たとおり、前の人が名声の多を獲得してしまうと、後の人が名声を獲得するのはむずかしいと述べた。 「前人」は鉅公自身、「後人」はその子にあたると考えられる。名家の跡取りが振わない例などいく らでもある。学業が進まなくてもあなた家庭教師)のせいではないと鉅公は言いたいのである。 家庭教師は、鉅公のそのような意図を「解悟」した。それ、その後は安心して教え続けることがで 逆接ではないので× ※〜レバ=順接仮定条件(〜すると)
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