極める古文1 基礎・必修編

132 「奉る」はもともと「謙譲語」 だったのだが、 「着る」「乗る」「食ふ」などの貴人の動作に対して使わ れるときは「尊敬語」 になる。基本は「謙譲語」だが、わざわざ「奉る」の敬語の種類が問われた時は、 「尊敬語」かもしれないと疑って読んでみよう。 eは「御」とあるので尊敬語。「御」というのは尊敬を表す接頭語だ。そして「装束す」というのは サ変動詞なので、正解は1。 問三 古典常識問題。「御ぐし」は、貴人の髪を敬った言い方。「御髪」と書く。 問四 解答 髪 解答 a=4 b=2 c=4 d=1 e=1

問一のエの主語を解く段階で見たように、ここでの「本」とうのは『古今和歌集』のこと。「古 今うかべ給へり」=「(女御が)『古今和歌集』を暗誦なさっている」とお聞きになった帝が、「こころ みに本をかくして」=「ためしに『本』を隠して」、本当に「本」を暗誦しているかどうかを確認して いく、とい文脈から、その本は「古今」、つまり『古今和歌集』と判断する。 解答 古今和歌集(古今集)

平安時代の貴族の女性の教養としては、以下のものが要求された。 1 書道=女手(をんなで)と言われる「平仮名」。 2和歌=『古今和歌集』を暗誦する。 3管弦(音楽)=筝・琴などの演奏。

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