極める古文3 中堅~上位大突破編
宮に初めて参りた うつつましきこと数知 れば、夜々参りて、三尺の さぶらふ。久しうなりぬれば、 しうなりぬらむ。さは、はや」とて りはとく」と仰せらる。ゐざりおるるや と、格子上げ散らしたるに、雪降 けり。 昼つかた、 「参れ。雪にくもりて、あらは にもあるまじ」など、たびたび召せば、この 局の主も、 「さのみやは龍りゐ給へらむとす る。いとあへなきまで御前許 れたるは、 おぼしめすやうこそはあらめ。思ふにたがふ は、にくきものぞ」など、ただいそがし出だ せば、われにもあらぬ心地すれど参るも、い とぞ苦しき。御前近くは、例の炭櫃に火こち たくおこして、それには人もゐず。
第6講『枕草
しゃる。 などと、ひどくせきたてて出仕させるので、無我夢中で訳がわ から い気持ちがするけれど 、 方なく参上するのが、とて
中宮定子の御殿に でも 丸見えではあるまい」などと、 たびたびお召しになるので、 この局の 主人の女房も、 るおつもりですか。あっけないくらいひどく、 遠慮することが数え切れ そうなので、毎晩参上して三 長い時間が経ってしまったので、 なってしまった だろう。それなら早 げたところ、雪が降ってい の 。 その日のお昼ごろ、 「参上せよ。雪で曇っているから 私が 膝ずりして局へ下がるやいなや、格子をさっと
しゃって、続けて お仕えすることが許されているのは、そうお思 になるわけが あるのでしょう。
人の 好意に背くのはかわいげないことですよ」
「夕方になったら早く参上しなさい」とお
初めて出仕したころ
「そうばかり引きこもっていらっしゃ
中宮様が
「局に下がりたく
中宮様の
御前に
昼間
おっ
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