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「給へ」が問われた場合、 以上の点を確認する。基本的に①の「活用形を確認す る」ことさえできれば、識別は確定する。②はあくま で補助的な確認だ。

【例題】次の傍線部の語が、尊敬語か謙譲語かを答えよ。 ① これをなん、身にとりては、おもて歌と思ひ給ふる。 ② それを射あてたまへらむ人に奉らむ。 ③ おうなども、いざ 。 ④ 世のことを思ひたまへねば、 【解答】

● 敬語「給ふ」のまとめ 1 活用形(四段 下二段)を確認する。 (これがわかれば尊敬か謙譲かは一発で決まる。) 2 会話文中で「知り給へ・思ひ(う)給へ・ 見給へ・聞き給へ」 の形になっていたら、 謙譲語の可能性が高い。 or

① 謙譲語 … 下二段活用の連体形「給ふる」なので 一発だ。係助詞「なん」の結びになっている。 訳:この歌を、自身にとっては、代表作だと思っ ております。 ② 尊敬語 … 下の「らむ」は「ら」と「む」に分解 できる。「ら」は完了の助動詞「り」の未然形。「り」 は四段の已然形(命令形という説もある)接続なの で、 「たまへ」=「已然形(命令形)」= 四段活用 → 尊敬語、と判断できる。ちなみに「む」は推量の助 動詞の連体形。ここでは「婉曲」の用法。 訳:それ(水鳥)を射当てなさったような人に(娘 を)差し上げよう。 ③ 尊敬語 … 四段動詞の命令形なので尊敬語とわか る。「いざたまへ」で慣用表現として、「さあいらっ しゃい」の意になる。 訳:おばあさんたち、さあいらっしゃい。 ④ 謙譲語 … 「たまへ」の下の「ね」は打消の助動詞 「ず」の已然形。「ず」は未然形接続なので、 「たまへ」 =「未然形」= 下二段活用 → 謙譲語、と判断できる。 訳:世の中のことを考えておりませんので、 329

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