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「(貴人のそばに)

文 14 敬語「候 さうら ふ」「侍り」  「候ふ」と「侍り」は元々謙譲語で、 お仕え申し上げる」と訳す。 しかし、鎌倉時代以降は、「あり」「をり」の丁寧語 として「あります・ございます」「おります」と訳す 花宮の御前近くさぶらひて、も啓しなど、 (枕) =中宮様のおそばに( お仕え申し上げ )て、なに か申し上げたりなど、 ※「仕ふ」の謙譲語。 さぶら はべ り」 法 場合が多くなった。また、補助動詞として使われると 「~です・ます・でございます」と必ず丁寧語になる。 からい目を見さぶらひて、 (枕)

● 敬語「候ふ」「侍り」のまとめ 1 だれか貴人に「候ふ・り」 となっている場合。 → 謙譲語で、「お仕え申し上げる」と訳す。 である場合。 → 丁寧語で、「あります・ございます・おります」 と訳す。 3 活用語の連用形、およびそれに接続助詞の「て の付いた形に付いている場合。 → 丁寧の補助動詞で、「~です・ます・でござい ます」と訳す。つまり補助動詞はすべて丁寧語。 2 特に貴人がいなくて、 単に物が「候ふ・侍り」

※上代から中古の初めにかけては「はべり」が多く使われ たが、次第に「さぶらふ」が多く使われるようになり、中世 では「さぶらふ」とその変化形「さうらふ」が主流となった。 ※また、 「候ふ」にだけ、 「行く」 「来 く 」の謙譲語の用法がある。 「参上する」うかがう」と訳す。

さぶらはむはいかに、いかに。 (枕) =おそばに( うかがう )としたら、どうか、どうか。 ※「行く」の謙譲語。

今までとまり侍るが、いと憂き、 (源氏) =今まで生きながらえてき( まし )たが、とても 辛いのを、 ※ 丁寧の補助動詞。

=辛い目を見( まし )て、 ※ 丁寧の補助動詞。 法華堂などもまだ侍るめり。 (徒然) =法華堂などもまだ( ございます )ようだ。 ※「あ り」の丁寧語。

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