みんゴロ古文読解

「給ふ」には四段活用のものと下二段活用のものとが あり、その識別またいずれ扱うが、ここではまず文 章中に頻出する四段活用の「給ふ」の完全マスターを はかろう。 四段活用の「給ふ」は尊敬語 であり、本動詞と補助 動詞の用法とがある。文中で頻出するは補助動詞の

21 ゴロゴプレミアム講義 第三部では「敬語」に焦点を絞り、徹底的に敬語の マスターをはかっていく 。受験生の多くが、この敬語

ない。ただ、どこが間違えやすいのかのポイントは押 さえければならないので、このプレミアム講義と古 文文法・虎の巻で一緒に勉強していこう。 今回扱った敬語の中で、 最も大切なのは「給ふ」 だ。 の意で用いることもあるが、なんといっても謙譲語の 用法をマスターしてほしい。「聞こゆ」が「言ふ」の 謙譲語で「申し上げる」訳す、というのはあまりに も現代語の感覚からは遠いものなので、早目に慣れて おこう。 「おはす」はそれほど難しくな。「いらっしゃる」

が苦手だと感じているみたいだが、実は敬語は数も限 られており、慣れてしまえばそれほど難しいものでは

第三部

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206 ほうで、動詞の連用形の下に付いて尊敬の気持ちを 表す。また「せ給ふ」「させ給ふ」「しめ給ふ」の形 で強い尊敬を表す(「最高敬語」あるいは「二重尊敬」 と言う)場合も多い。ただ、このせ給ふ」「させ給ふ」 「しめ給ふ」の場合は、「使役+尊敬」になる場合もあ るので、詳しくはP を参照してほしい。 次に「聞こゆ」も大切 。通常語で「聞こえる」など

と訳しておけばすべてOK! という便利なもので、 後は「あり・をり」「行く」「来」のどの方向性で用い られているかを文脈で判断すればいいだけだ。

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