みんゴロ古文読解

「 はしたる ⑥ に 、犬 ⑦ の ことごとしく ⑧ とがむれ ば、下衆女 ⑨ の 出でて、 いづくより ぞ と言ふに、やがて ⑩ 案内せ ⑪ させ て入り ⑫ 給ひ ぬ。(中略)内のさまは、 ⑬ いた く すさまじからず、心にくく、火はあなたにほのかなれど、ものの綺羅など見え て、俄かに ⑭ し もあらぬ匂ひ、いとなつかしう住みなしたり。 門をよくさし ⑮ てよ 。 雨もぞ降る。御車は門の下に、御供の人はそこそこに と言へば、 今宵ぞ安き寝 は ⑯ 寝 ⑰ べか ⑱ める とうちささめくも、忍びたれど、ほどなければ、ほの聞こゆ。 「 」 「 」 ◆ 品詞分解チェック 荒れたる宿 ① の 人目なきに、女 ② の 憚る事あるころにて、つれづれと籠り ③ ゐ たる を、或人、とぶらひ ④ 給は んとて、夕月夜のおぼつかなきほど ⑤ に 、忍びて尋ねお

」 さて、このほどの事ども、細やかに聞こえ給ふに、夜深き鳥も鳴きぬ。来し かた・行く末かけてまめやかなる御物語に、このたびは鳥も花やかなる声にう ちしきれば、明けはなるる ⑲ に やと聞き給へど、夜深く急ぐべき所のまにも あらねば、少したゆみ給へに、(後略) ①格助(同格) ②格助(主格) ③ワ・上一・用 ④補動・尊敬 ⑤格助(時間) ⑥接助(単純接続) ⑦格助(主格) ⑧マ・下二・已 ⑨格助(主格) ⑩サ変・未 ⑪使役「さす」用 ⑫補動・尊敬 ⑬副詞(部分否定) ⑭副助(強意) ⑮完了(強意)「つ」命 ⑯ナ・下二・終 ⑰可能「べし」体  (撥音便の無表記) ⑱推定「めり」体(結び) ⑲断定「なり」用

第三部

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