みんゴロ古文読解

今まで「まゐる」「まうづ・うでく」「まか」と 勉強してきて、それらの対応関係もみてきた。今回の 「まかづ」が加わってこれで「参上する ↕ 退出する」 の関係の語はほぼ全部になる。 逆にるので、間違えると大変なことになる。 また今回は取り上げなかったが、接続助詞の「もの から」は接で、「~けれども・~のに・~ものの」 と訳す。中世に入るとから」という語感から誤って 順接の用例も出てくるが、あくまで「ものから」は中 古では逆接であるということを覚えておこう。 それらの語は上代と中古で違う対応関係になるが、 あまり神経質にならないほうがいい。それよりも一語

28 ゴロゴプレミアム講義  『紫式部日記』は紫式部によって書かれた平安時代 中期の日記。藤原道長や中宮彰子の様子はもちろん、 紫式部のまわりの女房たちの様子も描かれており、現 代語訳であれば一時間程度で読めるものなので、是非 一読をお勧めする。 今回の敬語のテーマは「まかづ」だ 。 出する」と訳す謙譲語。しかし、まれに丁寧語として 「行きます・出掛けます」となることがあって要注意だ。 なにせ「退出する」のと「行きます」のとでは方向が

ずつをしっかりとゴロで覚え、「参上する」のか「退 出する」のかの方向性を常に確認することが大切だ。

また、「まゐる」は謙譲語だけではなく尊敬語の用法 もある。こうした 二つ以上の敬語にまたがる語につい ては特に注意して勉強してほしい ので、古文文法・虎 の巻の復習をする時に、特に注意て見直してほしい。 さて「まかづ」に話を戻すと、 「まかづ」は基本的に「退

第三部

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