みんゴロ古文読解

『 十 訓 抄 少し後に成立した の歌人としての面目躍如たる場面で、「大江山」歌 は彼女の代表歌として百人一首にも採られている。こ の和歌は修辞法として、 「縁語」「掛 かけ (懸) 詞 ことば 」「体言止め」 ちなみに「縁語」というのは、和歌の中で、ある言 葉と意味上あるいは発音上縁のある言葉を用いて表現 効果を上げることで、例えば「雪」→「消ゆ」などだが、 もいたのだから、豪 ごう 華 か 絢 けん 爛 らん なメンバーだ。 入試で出題され場合は簡単にはわからないレベルの 高いものが多く、一種の連想クイズのようにる。一 方の「 掛 かけ (懸) 詞 ことば 」は、一つの音に二つ以上の意味を もたせる表現法で、例えば「ふる」に「降る」と「経 ふ る」を掛けというように、これもクイズの問題に似 てく。 じっ きん が使われており、瞬時にこんなすごい和歌を詠みかけ られたのであれば、定頼中納言ならずともビックリ仰 天、「まいりました」と言うしかない。 母の和泉式部も天才級の歌人であり、娘の小式部内 侍もその才能を引き継いだということなのだろうが、 この二人が仕えていた 中宮彰子 のもとには、あの 『源

07 ゴロゴプレミアム講義 鎌倉時代中期の説話 で、内容的には 世俗説話と言われるもの。十の儒教徳目での教訓話か ら成っている。 今回取り上げた箇所は、和 いずみ 泉式 しき 部 ぶ の娘、小 こ 式 しき 部 ぶの 内 ない 侍 し  「大江山」の歌の修辞法としては、「橋」が「ふみ」 の縁語。「生野」の「いく」に「行く」が掛けられ、 また「ふみもみず」に「踏みもみず」と「文(=手紙) も見ず」とが掛けられている。句末の「天の橋立」は 体言止め。 しょう 』 は第3講で扱った『宇治拾遺物語』より 氏物語』の紫式部 や、 『 栄 えい 花 が 物 もの 語 がたり 』を書いた 赤 あか 染 ぞめ 衛 え 門 もん

第一部

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