みんゴロ古文読解

孝 標 女 で、入試出典としては常に上位にランクされている。 今回扱った部分は、菅原孝標女の少女時代、上総から

08 ゴロゴプレミアム講義 で、作者は 菅 むすめ 。成立はだいたい1060年前後だが、内容 的には少女時代から夫と死別した晩年にいたるまでの 数十年の回想記になっている。 菅原孝標女は少女時代『源氏物語』などを耽読した 文学少女で、父任国上 かずさ 総から帰京するやいなや、 『源 たか すえの

すが わらの 原 文章が中古のものとして非常にオーソドックスであ り、文法的にも入試で出題しやすい要素を多く含むの どちらも『源氏物語』の影響を受けており、さすが菅 原孝標女、という内容になっている。しかし、すごい 血統だねぇ。

『更 さら 級 しな 日 にっ 記 き 』は平安時代中期の日記 氏物語』を手に入れてむさぼるように読み尽くしと いう経歴の持ち主。しかし成長すにつれ、現実世界 の中で苦悩し、晩年に至るにつれ信仰に生きるように なる。 

帰京した頃の回想部分で、『源氏物語』を手に入れた 経緯とその喜びとを描いている。 ここでは「同格の『の』」と「『と』の前の『む』は 意志」と「連用形+『なむ』」を取り上げたが、 いず れも入試では超・頻出 のものばかり。ぜひ古文文法・ 虎の巻でしっかりとマスターしてほしい。 菅原孝標女は、父方の先祖に学問の神様「 菅 すが 原 わらの 道 みち 真 ざね 」、母方の伯母に『 蜻 かげ 蛉 ろう 日 にっ 記 き 』を書いた「 藤 ふじ 原 わらの 道 みち 綱 つなの 母 はは 」をもつという超ーエリートの血筋。それゆえ 『源氏物語』にあこがれるのは当然して、実は彼女 は『更級日記』以外にも、 『 夜 よる の 寝 ね 覚 ざめ 』『 浜 はま 松 まつ 中 ちゅう 納 な 言 ごん 物 もの 語 がたり 』 を書いたとも言われている。この二つの作品は

第一部

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