みんゴロ古文出典
54 全 帖の長編物語『源氏物語』は 平安中期に紫式部によ って書かれた 。大学入試の出典で不動の一位。 藤原道長の 娘 、 中宮彰子に女房として仕えた紫式部 はそれまでの物語 の系譜である「歌物語」と「伝奇(作り)物語」とを統合し、壮 大な長編物語を創作した。江戸時代の国学者 本 もと 居 おり 宣 のり 長 なが は『源 氏物語』の本質を「 もののあはれ 」にあるといった。入試で 源 げん 氏 じ 物 もの 語 がたり 第 1 位
40 出題される箇所としては、光源氏の出生から恋多き青春時 代、義理の母藤壺の宮との不義密通、須磨・明石への退居 と明石の君との出会い、そして都へ帰還後の栄進と 歳に なってからの女三の宮の降嫁などがあげられる。また、後 半の 帖では光源氏の死後、薫君と匂の宮とが宇治の姫君 たちの争奪合戦を繰り広げる、それを「 宇 う 治 じ 十 じゅう 帖 じょう 」と呼ぶ。 上位大学ほど過去に出題された有名箇所避けてくる傾向 があり、受験生としては全 帖全てのストーリー展開と人 54
10 物関係を把握しておく必要がある。また、古文の王道とし て、単語・文法・敬語・古典常識なども網羅された作品な ので、基本に忠実な勉強が求められる。
出題率 6.6 %
源氏物語への道
紫 むらさき 式 しき 部 ぶ
『 紫 むらさき 式 しき 部 ぶ 日 にっ 記 き 』 和 いずみ 泉式 しき 部 ぶ 中宮彰子の 『和泉式部日記』
他の女房
10C 末 10C 後 10C 前
伝奇物語 歌物語
落 おちくぼ 窪 平 へいちゅう 中
竹 たけとり 取 伊 い 勢 せ
宇 う 津 つ 保 ほ 大 やまと 和
1000 頃
源 げん 氏 じ 物 ものがたり 語
紫 むらさき 式 しき 部 ぶ 作 →中 ちゅう 宮 ぐう 彰 しょう 子 し に仕える
赤 あかぞめ 染衛 え 門 もん 『栄花物語』
平安中期 物
語
10C 中 10C 中 10C 中
10
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