みんゴロ古文出典

20 30 11 位 『古今著聞集』は 橘成季 によって編集された 鎌倉前期の 世俗説話 。勅撰和歌集の形式にならって、神祇・文学・和 歌などが全 巻 編に整然と分類されている。 跋 ばつ 文 ぶん (=後 書き)によれば、建長 年( 年)の成立で、収録されてい る説話数は約 編。 量の上では 『 今昔物語集 』 に次いで多 1254 700

6 い 。各編の説話は、成立年代順に並んでおり、当初は日 本の説話のみ、特に詩歌管弦に関する話を収集していた が、次第に他の物語にも及び、中国のものも若干混じって いる。説話採録に際しては、実録的態度が貫かれている。 全体の三分の二が平安時代までの説話であることらわか るように、詩歌管弦に心を寄せ、 平安王朝を思慕する懐古 的な面が強い が、鎌倉時代の武士や地方庶民の話も収録さ れ、「 博 ばく 徒 と (=ばくちうち)」 「 偸 ちゅう 盗 とう (=盗人)」などの人生の裏 街道をゆく人々の話も入っている。文章は平易で和文中心 であり、話の面白さは天下一品。『 今昔物語集 』『 宇治拾遺 物語 』 と並んで三大説話集 と呼んでよい。また、鎌倉時代 に成立した『十訓抄』と重複した話が約 編入っている。 80

出題率 2.6 % 橘 たちばなの 成 なり 季 すえ 鎌倉前期 世俗説話 古 こ 今 こん 著 ちょ 聞 もん 集 じゅう

鎌倉の説話

12C 後 1215 1216 1221 1222 1242 1252 1254 1275 1283 1305

雑 ぞうだんしゅう 談集

沙 しゃせきしゅう 石集

撰 せんじゅうしょう 集抄

古 ここん 今著 ちょもんじゅう 聞集

十 じっきんしょう 訓抄

今 いまものがたり 物語

閑 かんきょのとも 居友

宇 う 治 じ 拾 しゅうい 遺物 ものがたり 語

発 ほっしんしゅう 心集 古 こ 事 じ 談 だん 鴨 かものちょうめい 長明 作

宝 ほうぶつしゅう 物集

720 西 さい 行 ぎょう が主人公 仏仏仏 世 余りの説話

世世

仏世仏 仏

慶政編 藤原信実

源顕兼編

無 むじゅう 住 作

無 むじゅう 住 作

橘 たちばなのなりすえ 成季 編

仏 世

=仏教説話 =世俗説話

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