語彙・テーマ
171 桎梏 手かせ足かせ。転じて、自由な行動を束 縛 するもの。 (P 参照) 語句 原子論 「原子」とは、それ以上分割できない最小単 位のこと。この世界が原子から構成され て いるとする説を「原子論」と言う。 こく から脱出 させ、それまでの地域性や歴史性から自 束した。つまり人間個人から特殊な諸特 子のように単独の存在として遊離させ、 規則や法則に従っ てはたらく存在として捉え るのだ。こうした個人概念 は、 たしかに近代的な個人の自由をもたらし 、人権の概念を準 で解放された個人は、 失った根無し草で しがちな存在であ 〈例文〉 近代の人間観は原子論的であり、近代的 体の である。近代社会は、個人を伝統的共同 桎 梏 しっ
る。
あり、誰とも区別のつかない個性を喪失
備し。 しかし、 近代社会に出現した自由 同時に、ある意味でアイデンティティを
由な主体として約
徴を取り除き、原
な自然観と同型
(河野哲也『意識は実在しない』)
46 ィ 自分が自分であることに対して確信が持 て ること。己同一性。 (P 参照) アイデンティテ
人権 人として生まれながらにして持つ、生き て いくのに必要不可欠な権利。自由権・社 会 権など。日本国憲法では「基本的人権」 と 記されている。
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