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一」です

解説 例文では、「多義」に「性」をつけて 「多義性」 と表現していますが、この語も評論文ではよく出てくるので覚 えておきましょう。 〈多くの意味を持つ性質〉 のことです。また、「多様性」とも言いますが、こちらは〈種類の異 なるさまざまなものがある性質〉を意味します。なお、「多様」の対義語は「画 すると、かえって、見ようと思ったその角度だけから一義的にしかものを見ることができない」のです。 そうした時、ふと顔を上げてみると、ずいぶん時間が経って辺りが暗くなっていることに気づき、驚いたりする ことがあるでしょう。また対象とする物を遠目に見たら違うように見えた、などということもあります。 「おの ずと見えてく」などというのは、「受動的、消極的な態度」のように思えます。しかし、物を「多義」的に捉え るための、重要な回路でもある のです。

また、ヒトの世界では視覚が支配的ですが、その他にも聴覚・嗅覚・触覚・味覚さまざまな感覚があります。 そうした感覚(五感)を働かせると物のさまざまな性質が捉えられるでしょ。「ものが豊かな多義性をもって あらわれる」のです。

143 (P 参照) 。 さて、何かに目標を定めて集中して物を見ている時というのは、周囲の様子が目 に入らなくなったりしますよね。 そして、対象とする物に先入観が働いて、一面か見えないということがあります。「意識的にものを見ようと

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