「新・ゴロゴ古文単語」 特典版v1.20

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筑 つく 波 ば 嶺 ね の 峰 みね より 落 お つる みなの 川 がは こひぞつもりて 淵 ふち となりぬる 陽成院 (三) ■ 訳訳 筑波山の峰から流れ落ちる男女川は、始めはわずかな水量に過ぎないが、それが積もり積もって深い淵になるように、私の恋心もほの かな思いが積もり積もって深い思いになってしまったよ。 ●「筑波嶺の~みなの川」 … 「こひぞつもりて」を導く序詞。 ●「川」 「淵」は縁語。 ※「こひぞつもりて淵とりぬる」 … 「こひ」は、水の意の 「こひ」と 「恋」の掛詞。 陸 みちのく 奥 の しのぶもぢずり 誰 たれ ゆゑに 乱 みだ れそめにし 我 われ ならなくに 河原左大臣 ■ 訳 陸奥の特産のしのぶもぢず り」の乱れ染めの模様のよう に、私の心もしのぶ思いに乱れているのですが、それはいったい誰のせい なので しょうか? 私ではなく、ほかならぬあなたのせいなのですよ。 ●「陸奥の しのぶもぢずり」 … 「乱れそめにし」を導く序詞。 ●「乱れそめにし」 … 「そめ」は、 「染め」と 「初め」の掛詞。 ●「乱れ」 「染め」 「もぢずり」は縁語。 ※ 倒置法。 君 きみ がため 春 はる の 野 の に 出 い でて 若 わか 菜 な つむ わが 衣 ころも 手 で に 雪 ゆき は 降 ふ りつつ 光孝天皇 ■ 訳 いとしいあなたに差し上げるために春の野に出向いて若菜を摘んでいる私の袖に、春の雪がしきりに降りかってくることよ。

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