「新・ゴロゴ古文単語」 特典版v1.20
16 18 百人一首 在原業平朝臣 二 ■ 訳 不思議で奇跡的なことが多かった神代にもこんなことは聞いたことがありません。この龍田川で、鮮やかな紅色に水をくくり染めにす るなどということは。 ●「ちはやぶる」 … 「神」にかかる枕詞。 ●「水くくるとは」 … 主語は「竜田川」 で、擬人法。 ● 龍田川に紅葉が流れている様子を、鮮やな紅色に水をくくり染めにすると見立てている。 ● 倒置法。 住 すみ の 江 え の 岸 きし による 波 なみ よるさへや 夢 ゆめ の 通 かよ ひ 路 ぢ 人 ひと 目 め よくらむ 藤原敏行朝臣 ■■ 訳 住の江岸に寄る波の「よる」 という言葉ではありませんが、人目をはばかる必要のない夜までも、どうしてあなたは夢の中の逢瀬です ら人目を避けようとするのでしょうか。 ●「住の江の 岸による波」 … 「よる」を導く序詞。 ※「よるさへや」 … 「よる」は、 「寄る」と 「夜」の掛詞。 立 た ち 別 わか れ いなばの 山 やま の 峰 みね に 生 お ふる まつとし 聞 き かば 今 いま 帰 かへ り 来 こ む ■ 訳 あなたと今別れて因幡の国へ行きますが、因幡山の峰に生えている「松」 中納言行平 ならば、私はすぐにでも飛んで帰ってきますよ。 ●「いなば」 … 「往なば」と地名 「因幡(稲羽) 」の掛詞。 ●「まつとし聞かば」 … 「まつ」は、 「松」と 「待つ」の掛詞。 ※「いなばの山の 峰に生ふる」 … 「まつ」を導く序詞。 ちはやぶる 神 かみ 代 よ も 聞 き かず 龍 たつ 田 た 川 がは から 紅 くれなゐ に 水 みづ くくるとは 17
という言葉のように、あなたが私を待っていてくれると聞いた
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