「新・ゴロゴ古文単語」 特典版v1.20

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難 なには 波 潟 がた みじかき 芦 あし の ふしの 間 ま も 逢 あ はでこの 世 よ を 過 す ぐしてよとや 伊勢 ■ 訳 難波潟に生えている葦の、節と節との間が短いように、ほんの短い間さえあなたに逢わないままの関係でこのまま一生を過ごしてゆけ というのですか。 ●「難波潟 みじかき芦の」 … 「ふし」を導く序詞。 ●「ふしの間も」 … 「ふしの間」は、 「節と節との短い間」と 「わずかな時間」の掛詞。 ●「逢はでこの世を」 … 「世」は、 「世(の中) 」と 「男女の仲」の意の掛詞。 ●「芦」 「ふし」 「よ( 節 よ )」 は縁語。 わびぬれば 今 いま はた 同 おな じ 難 なには 波 なる みをつくしても 逢 あ はむとぞ 思 おも ふ 元良親王 二 ■ 訳 今まで恋に悩み苦しんできたので、ことが露呈してしまった今もまた苦しさは同じです。それならいっそのこと難波にある「澪標」 のよ うに、この身を滅ぼしてでも愛を貫き、恋しいあなたとの逢瀬を果たそうと思います。 ※「難波なる」 … 「みをつくし」の枕詞。 ●「みをつくしても」 … 「みをつくし」は、 「澪標」と 「身を尽くし」の掛詞。 ●「難波」 「みをつくし」は縁語。 今 いま 来 こ むと いひしばかりに 長 なが 月 つき の 有 あり 明 あけ の 月 つき を 待 ま ち 出 い でつるかな 素性法師 ■ 訳 日が暮れればすぐにここへ来ようとあなたがおっしゃったのを信じて待っいたばかりに、秋の夜もずいぶん更けて、九月の明け方に 出る有明の月を待つことになってしまいましたよ。

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