「新・ゴロゴ古文単語」 特典版v1.20
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忍 しの ぶれど 色 いろ に 出 い でにけり わが 恋 こひ は ものや 思 おも ふと 人 ひと の 問 と ふまで 平兼盛 二 ■ 訳 誰にも知られないように包み隠してきたのだけれど、ついに顔に出てしまったなぁ。私の恋心は。「あなたは何か物思いをしているので すか」と人が尋ねるほどまでに。 ● 倒置法。 恋 こひ すてふ わが 名 な はまだき 立 た ちにけり 人 ひと 知 し れずこそ 思 おも ひそめしか 壬生忠見 三 ■ 訳 恋をしているという私の浮き名が早くも世間にひろまってしまった。誰にも知られないようにひそかに心うちだけで思いはじめたば かりなのに。 ● 倒置法。 契 ちぎ りきな かたみに 袖 そで を しぼりつつ 末 すゑ の 松 まつ 山 やま 波 なみ 越 こ さじとは 清原元輔 初 ■ 訳 二人は固く約束しましたよね。お互いに涙で濡れた袖を絞りながら、 あの末の松山を波が決して越すはずがないように、どんなことがあっ ても二人の愛は変わらいようにしましょうと。 ● 本歌取り。 ● 倒置法。 逢 あ ひ 見 み ての のちの 心 こころ に くらぶれば 昔 むかし はものを 思 おも はざりけり 権中納言敦忠 ■ 訳 あなたに実際に逢って契を結んだ後の、あなたを思う今の私の切ない気持ちに比べれば、逢う以前の恋わずらいなど取るに足らない ものでしたよ。
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