「新・ゴロゴ古文単語」 特典版v1.20

72 うわさ に高い、高師の浜のいたずらに立つ波で袖が濡れないように気をつけましょう。なんといっても浮気で有名なあなたに恋しないよう に気をつけないと、やがて捨てられて涙で袖を濡らすことになると困りますから。 ●「音に聞く たかしの浜の あだ波は」 … 「音」 「波」、 「波」 「かけ」 「ぬれ」はそれぞれ縁語。 ●「たかしの浜の」 … 「たかし」は 「高し」と地名 「高師」の掛詞。 ●「あだ波は」 … 「あだ波」は、いたずらに立つ波の意と浮気な相手の意との掛詞。 ●「かけじや袖の」 … 「かけじ」は、 「あだ波」を袖にかけまいの意と、浮気な相手に想いをかけまいの意の掛詞。 ●「ぬれもこそすれ … 「ぬれ」は、波で濡れることと涙で濡れることの掛詞。 高 たか 砂 さご の 尾 を の 上 へ の 桜 さくら 咲 さ きにけり 外 とやま 山 の 霞 かすみ 立 た たずもあらなむ 権中納言匡房 三 ■ 訳訳 高い山の峰に桜が咲いたことだなあ。人里近い山の霞よ、せっかくの桜が見えなくなるので、どうか立たないでほしい。 うかりける 人 ひと を 初 はつ 瀬 せ の 山 やま おろしよ はげしかれとは 祈 いの らぬものを 源俊頼朝臣 三 ■ 訳 私につれなかったあ人が私になびくようにとは祈ったけれど、初瀬の山おろしよ、お前が激しく吹くようにあの人のつれなさが激し くなるようにとは祈らなかったのになぁ。 ※「初瀬の 山おろしよ」 … 「山おろし」を擬人化している。 ※「初瀬」は、地名と相手への思いが「果つ」 ことを祈った意との掛詞。 ※「初瀬」 「祈ら」、 「山おろし」 「はげしかれ」はそれぞれ縁語。 73 74 音 おと に 聞 き く たかしの 浜 はま の あだ 波 なみ は かけじや 袖 そで の ぬれもこそすれ 祐子内親王家 紀伊 ■ 訳 噂

394

Made with FlippingBook Digital Publishing Software