みんゴロ古文読解
◆ 品詞分解チェック 夜ふけて来れば、所々も見えず。京に入り立ちてうれし。家に至りて、門に 入るに、月 ① 明けれ ば、いとよくありさま見ゆ。聞きしよりもまして、いふか ひなくぞこぼれ破れたる。家に預けたりつる人の心も、荒れたるなりけり。中 垣 ② こそ ③ あれ 、一つ家のやうなれば、望みて預かれ ④ る ⑤ なり 。さるは、便りご とに物も ⑥ 絶え ず ⑦ 得 ⑧ させ たり。今夜、かかることと、声高にものもいはせず。 いとはつらく ⑨ 見ゆれ ど、志は ⑩ せ ⑪ む とす。(中略) 生まれ ⑫ し も帰らぬものをわが宿に小松 ⑬ の あるを見るが悲しさ とぞいへる。なほ飽かずやあらむ、またかくなむ。 見 ⑭ し 人の松 ⑮ の 千年に見 ⑯ ましか ⑰ ば 遠く悲しき別れせ ⑱ まし や 忘れ難く、口惜しきこと多かれど、え尽くさず。とまれかうまれ、疾く破り ⑲ て ⑳ む 。 ①ク・形・已 ②係助(強調逆接) ③ラ変・已結び) ④完了「り」体 ⑤断定「なり」終 ⑥ヤ・下二・未 ⑦ア・下二・未 ⑧使役「さす」用 ⑨ヤ・下二已 ⑩サ変・未 ⑪意志「む」終 ⑫過去「き」体 ⑬格助(主格) ⑭過去「き」体 ⑮格助(連用修飾格) ⑯反実仮想「まし」未 ⑰接助(仮定条件) ⑱反実仮想「まし」終 ⑲完了(強意)「つ」未 ⑳意志「む」終
第二部
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