みんゴロ古文読解
◆ 品詞分解チェック 和泉式部といふ人こそ、おもしろう書きかはしける。されど、和泉はけしか らぬかた ① こそ ② あれ 、うちとけて文はしり書きたるに、そのかたの才ある人、 はかない言葉のにほひも見え ③ 侍る ④ めり 。歌はいとをかしきこと。ものおぼえ、 うたのことわり、まことの歌よみざまに ⑤ こそ 侍ら ⑥ ざ ⑦ めれ 、口にまかせたる ことどもに、かならずをかしき一ふしの目にとまる詠み添へ侍り。それ ⑧ だに 、 人の詠みたらむ歌、難じことわり ⑨ ゐ たら ⑩ む は、いでやさまで心は ⑪ 得 ⑫ じ 。口 にいと歌の詠ま ⑬ るる ⑭ な ⑮ めり とぞ見えたるすぢに侍る ⑯ かし 。恥づかしげの歌
よみやとはおぼえ侍らず。丹波の守の北方をば、宮、殿などのわたりには、 匡衡衛門とぞひ侍る。ことにやむごとなきほどならねど、まことにゆゑゆゑ しく、歌よみて、よろづのことにつけてよみちらさねど、聞こえたるかぎり は、はかなきをりふしのことも、それ ⑰ こそ 恥づかしき口つきに ⑱ 侍れ 。(後略) ①係助(強調逆接) ②ラ変・已結び) ③ラ変・体(補動丁寧 ④推定「めり」終 ⑤係助(強調逆接) ⑥打消「ず」体 (撥音便の無表記) ⑦推定「めり」已結び) ⑧副助(類推) ⑨ワ・上一・用 ⑩仮定「む」体 ⑪ア・下二未 ⑫打消推量「じ」終 ⑬自発「る」体 ⑭断定「なり」体 (撥音便の無表記) ⑮推定「めり」終 ⑯終助(念押し) ⑰係助(強意) ⑱ラ変・已(結び)
第二部
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