みんゴロ古文読解

し給ふべき に 、思ふことなげに、寝給へる うたてさ よ」 と石 水 思ふ心をくみて知るらん とよみたりければ、母もはづかしくて、ものもいはず して 下 げ 向 かう する に 、七条朱雀のほとりにて、世の中に 時 めき 給ふ 雲 うん 客 かく 、かつらよりあそびて帰給ふが、この 女をとりて車にのせて、 やがて 北の方にして始終 いみ じかり けり。 え なさっ た時に、娘は 目を覚まし て、「願いが成就 しない気持ちで苦しくて」といって、 =私は身のつらさを かえって なんともいえないが、 石清水八幡宮の神様は、私の思っていることを汲 みとってわかってくださるでしょう。 と詠んだので、母親もきまりが悪くなって、何もい わずに神前から帰って行く 時に 、七条大路と朱雀大 路の交差するあたりで、今の世の中 時流に乗って 栄え ていらっしゃる 殿上人 が、桂から遊んで帰宅な さるところであったが、この娘をとらえて牛車に乗 せて、家に連れて帰り そのまま 正妻にして終生 とて も幸だっ たということであ。 とくどか れ て、女 おどろき て、「かなはぬここちに苦し なかなかに くて」といひて、 身のうさを いは 清 しみず

第二部

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