みんゴロ古文読解

19 じゅう 』は鎌倉時代中期に成立した説話 で、 約720もの説話を収めている。内容的には世俗説話 と言われるもので、 編者は 橘 たちばなの 成 なり 季 すえ 。平安時代成立の 『今昔物語集』に次ぐ分量だが、 『今昔物語集』が天竺(イ ンド)、震旦(中国)、本朝(日本)の三部に分かれて いるのと違って、『古今著聞集』は基本的に日本の話 に限って収録している。 また、今回の文中に何度か出てくる格助詞「より」 はそれぞれ違った意味をもっているので注意。「参り つくより」の「より」は「~やいなや」、「かちより」 の「より」は「~で」、 「かつらより」の「より」は「~ から」の意で用いられている。特に「かちより」は「徒 歩より」と漢字をあてて覚えておくと便利で、 「徒歩で」 と訳す。  ゴロゴプレミアム講義 こん ちょ もん

を見ないでも読めるようになっていてほしい。 さて今回の古文文法・虎の巻で扱った「いか︱」

こ う。単語レベルも標準的で、ゴロゴの確認にもなる はずだここまでですでに200語近い古文単語を覚 えてきたのだから、この程度の古文であれば、口語訳

『 古 今 著 聞 集  『古今著聞集』は文章が比較的平易で、話もおもし ろいので受験生にとってはとっつきやすい古文だろ

そしてこの「より」にはもうひとつ重要な用法とし て「~を通って」の意があり、例えば「前よりゆく水 を初瀬川といふなりけり」とれば「前を通って流れ る水 うのであった」となる。これはかな りの難問。 さて次はいよいよ第二部最後の講義だ。この調子で 勉強していこう!

で始まる副詞は、ここまでに何度か出てきた重要なも ので、文中での用法と訳に気をつけたい。

第二部

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